ChatGPTを使って理想の絵本ストーリーを作るためには、「プロンプト(指示文)」の出し方がとても重要です。 AIは人間のように曖昧な意図をくみ取ることが苦手なため、明確で具体的な指示を出すことが、質の高いストーリーを得るためのコツです。
たとえば、「かわいいお話を書いて」ではなく、「5歳児向けで、うさぎのルルが森で迷子の子猫を助ける感動的なストーリーを書いてください」のように、 対象年齢・登場キャラクター・舞台・ジャンル・雰囲気をしっかり伝えることがポイントです。
例1:
「5歳向け。うさぎのルルが、迷子の子猫を探して森を冒険する感動的な絵本ストーリーを書いてください。やさしく温かい雰囲気で、最後はハッピーエンドにしてください。」
例2:
「4〜6歳向け。ロボットのココが、初めてのおつかいに挑戦するお話。途中でいろんな動物と出会いながら、成長していく様子を描いてください。親しみやすく、くすっと笑える内容にしてください。」
このように、ChatGPTに与える情報をしっかり整理して伝えることで、より理想に近い絵本ストーリーを得ることができます。 「プロンプトの精度=出力の質」と覚えておきましょう。
子ども向けの絵本を作るうえで重要なのは、「わかりやすく」「共感できて」「心に残る」ストーリー構成です。 特に3〜6歳の子どもたちは、論理的な理解よりも「感情」や「視覚的な印象」に強く反応します。 そのため、大人向けの小説のような複雑な構成ではなく、シンプルで繰り返しのある展開が適しています。
この4段階構成を意識することで、子どもにもわかりやすく、記憶に残るストーリーになります。
子どもにとって絵本は「初めての物語体験」です。 その体験が楽しく、心に残るものであれば、絵本は「学び」と「感動」の入り口になります。 読み終わったあとに「もう1回読んで!」と言ってもらえるような構成を目指しましょう。
実際にChatGPTを使って、子ども向け絵本のストーリーを作成してみましょう。 ストーリー生成の基本は、プロンプト(指示文)を工夫することです。 ここでは、具体的な手順と実例を用いながら、誰でも再現できる方法を丁寧に解説します。
まずは、ChatGPTに入力するためのプロンプトを準備しましょう。以下のように、登場キャラクター・対象年齢・舞台・雰囲気・話の流れなどを明確に書くと、期待通りのストーリーが出力されやすくなります。
例:
「5歳児向け。優しいタッチで、うさぎのルルが森で迷子の子猫を探す冒険物語を書いてください。起承転結があり、最後は感動的なハッピーエンドにしてください。」
上記のプロンプトをChatGPTに入力してみましょう。数秒で、物語の流れに沿ったストーリーが自動生成されます。以下はその出力例です。
出力されたストーリーが少しイメージと違う場合もご安心ください。ChatGPTは再生成や部分的な修正にも柔軟に対応できます。 たとえば、「もっと短くして」「セリフを増やして」「3歳児向けにやさしい言葉にして」などと再度指示することで、内容を調整できます。
このように、プロンプトの工夫とやりとりを通じて、誰でもAIと一緒に絵本のストーリーを創り出すことができます。 文章に自信がない方でも、ChatGPTが伴走してくれることで、「自分だけの物語」が簡単に形になるのです。
次回は、こうして作成したストーリーに合わせて、画像生成AIを使って挿絵をつくる方法をご紹介します。