📘 KDP(Kindle Direct Publishing)の登録方法

 

 

Kindleで絵本を出版するには、まずAmazonが提供する無料の出版プラットフォーム「KDP(Kindle Direct Publishing)」への登録が必要です。 このプラットフォームを利用することで、誰でも電子書籍を作成・公開し、Amazon上で販売することができます。 以下では、KDPの登録手順を初心者にも分かりやすくご案内します。

 

 

▶ Step1:Amazonアカウントの準備

 

KDPを利用するには、まず通常のAmazonアカウントが必要です。すでに持っている場合は、そのアカウントを使用できます。持っていない場合は、以下のURLから新規作成してください。

https://www.amazon.co.jp

 

 

 

▶ Step2:KDPアカウントにログイン

 

次に、KDPの公式サイトにアクセスし、先ほどのAmazonアカウントでログインします。

https://kdp.amazon.co.jp

ログインすると、初回のみ「アカウント情報の登録」が求められます。

 

 

 

▶ Step3:アカウント情報を入力する

 

以下の3つの情報を順に入力します。

  1. ① 氏名・住所・電話番号
    出版者(著者)としての連絡先情報を登録します。日本語でOKです。
  2. ② 銀行口座情報(振込先)
    印税(売上収益)を受け取るための銀行口座を登録します。日本国内の主要銀行に対応しています。
  3. ③ 税務情報(米国税務署向けの申告)
    「税務インタビュー」と呼ばれるフォームに沿って質問に答えていくだけで、自動的に提出されます。 日本に居住している場合は、「外国人(非米国人)」として進めてOKです。

税務処理が完了すると、米国での源泉徴収が「30% → 0%」になる条約適用が反映され、最大70%の印税を受け取ることができます。

 

 

 

▶ Step4:アカウント登録完了!

 

上記の入力がすべて完了すれば、KDPアカウントの登録は完了です。これで、自分の絵本をKindle上に出版・販売できる環境が整いました。 次回からは、いよいよ絵本の原稿ファイル(PDF)をアップロードし、出版申請へと進んでいきます。

難しく見えるKDPの登録も、実際は「住所・口座・税務」の3ステップを順番に入力するだけです。 初回のみ少し手間がかかりますが、ここを乗り越えれば、自分だけのオリジナル絵本を世界中に届けることができるようになります。

 

📘 絵本データのアップロードと形式の注意点

 

 

KDPアカウントの登録が完了したら、次は絵本のデータをアップロードして出版申請を行います。 その際に重要なのが、「ファイル形式」や「レイアウト仕様」「サイズ」などの技術的な要件を正しく理解しておくことです。 ここでは、KDPで絵本を出版する際に必要なデータの準備方法と、アップロード時の注意点を詳しくご説明します。

 

 

▶ Step1:絵本データはPDF形式で用意

 

絵本の本文データは、PDF形式で1ファイルにまとめたものをアップロードします。 Canvaなどのデザインツールで全ページを作成した後、「PDF(印刷)」形式で保存してください。

  • フルカラー対応(KDPはカラー印刷可能)
  • ページ数は最小24ページが推奨
  • ページサイズは「A5」「A4」「8.5×8.5インチ」など統一されたサイズで
  • 画像の解像度は300dpiが望ましい(粗い画像は印刷に不向き)

 

 

▶ Step2:表紙データは別ファイルで準備

 

表紙は本文とは別のPDFまたはJPG/PNG形式でアップロードする必要があります。 表紙には「タイトル」と「著者名」を記載し、可能であれば裏表紙も含めたデザインにすると理想的です。

  • 単ページの表紙(KDPで自動的に表紙処理が行われます)
  • サイズは本文と同じにする(余白が合わないとズレの原因に)
  • KDPの「表紙プレビュー」で仕上がりを確認

 

 

▶ Step3:KDPにアップロード

 

KDPダッシュボードの「本棚」から「Kindle本を作成」を選択し、以下の順に入力&アップロードします。

  1. ① 本のタイトル・著者名・説明文を入力
  2. ② キーワード・カテゴリを選択(検索に関わる重要項目です)
  3. ③ 本文のアップロード:PDFファイルを選択してアップロード
  4. ④ 表紙のアップロード:別ファイルとしてアップロード
  5. ⑤ プレビュー確認:KDPの「本のプレビュー機能」で各ページを確認

プレビュー機能でレイアウトのズレ・画像切れ・誤字脱字などをチェックし、必要であればPDFを修正して再アップロードしてください。

 

 

 

▶ よくあるミスと対策

  • 画像の解像度が低い:ぼやける原因になるため、300dpi推奨
  • ページサイズがバラバラ:PDF作成時に統一設定を必ず確認
  • フォントの埋め込み忘れ:使用したフォントはPDFに埋め込みされているかを確認
  • 余白がないデザイン:上下左右に3〜5mmのマージンを取ると綺麗に見える

この工程を丁寧に行うことで、読者にとって「見た目も内容も美しい絵本」を提供することができます。 初めての出版でも、手順通りに進めれば確実に完成できますので、焦らず一つずつ進めていきましょう。

 

📘 出版前のチェックリストと提出までの流れ

 

 

Kindle絵本のデータをアップロードしたら、いよいよ出版直前の段階です。 ここでのポイントは、細かなミスを見落とさずにチェックすること。 KDPでは一度提出すると、修正・再提出の手間がかかるため、事前にしっかり確認してから出版ボタンを押すことが大切です。 このセクションでは、出版前に確認すべきポイントと、実際の提出完了までの流れを解説します。

 

 

▶ 出版前チェックリスト(必須項目)

 

以下の項目を一つずつ確認してから提出しましょう。

  • ✅ タイトルと著者名:表紙・本文・KDP入力欄のすべてで統一されていますか?
  • ✅ 説明文:本の魅力が伝わるか?誤字脱字はないか?
  • ✅ カテゴリとキーワード:適切な読者層(子ども向け、教育など)に設定されていますか?
  • ✅ 本文PDF:ページサイズは統一されているか?画像が切れていないか?
  • ✅ 表紙画像:タイトル・著者名入り。本文と同じサイズか?
  • ✅ プレビュー確認:KDPの「プレビューツール」で表示に崩れはないか?
  • ✅ 印税率と価格:70%または35%を選択済みか?価格帯は市場に合っているか?

 

 

▶ 提出までの流れ(最終ステップ)

  1. ① KDPダッシュボードで「Kindle本を作成」をクリック
  2. ② 本の詳細情報(タイトル・著者名・説明)を入力
  3. ③ 原稿(PDF)と表紙をアップロード
  4. ④ プレビューでページ全体をチェック
  5. ⑤ ISBN(任意)と出版地域を確認
  6. ⑥ 印税率と価格設定(日本円またはUSDで販売価格を決定)
  7. ⑦ 「出版」をクリックで申請完了!

 

 

▶ 出版後の流れと目安時間

 

出版ボタンを押すと、KDPのシステムによって内容確認(審査)が行われます。 通常は24〜72時間以内にAmazon上で販売が開始されます(内容に問題があった場合はメールで修正指示が届きます)。

  • ✔ 初出版でも特別な審査は不要
  • ✔ Amazon.co.jp、.com、.ukなど世界のAmazonで販売可能
  • ✔ 後から価格や紹介文の変更も可能(KDPダッシュボードでいつでも修正OK)

「出版」という言葉にハードルを感じていた方も、KDPの仕組みを理解すれば、驚くほどスムーズに進めることができます。 あとは自分の作品に自信を持って、「公開ボタン」を押すだけです。 世界中の読者にあなたの絵本が届く、ワクワクする瞬間を楽しみにしましょう!